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大江健三郎論

「狂気」と「救済」を軸にして

目次

序 ― 「狂気」と「救済」を論じるにあたって
第1章 時代の病 ― 戦争時代から核時代へ
 第1節 『芽むしり仔撃ち』論 ― 「人殺しの時代,狂気の時代」をめぐって
 第2節 核時代の狂気 ― 『ヒロシマ・ノート』を中心に
第2章 心の病 ― 内的な狂気
 第1節 幻視者の系列 ― 『鳥』『共同生活』『空の怪物アグイー』
 第2節 『万延元年のフットボール』論 ― 蜜三郎と鷹四の時間意識について
 第3節 『われらの狂気を生き延びる道を教えよ』論 ― 狂気の諸相と未来の可能性へ
第3章 個人的な救済
 第1節 『個人的な体験』論 ― 自己救済をめぐって
 第2節 『新しい人よ眼ざめよ』 ― 自己救済の物語の完結
第4章 三部作『燃えあがる緑の木』論 ― 人類救済の物語の完結
 第1節 「救い主」の新しいギー兄さんの物語
 第2節 「両性具有者」としてのサッチャンの物語
 第3節 「燃えあがる緑の木」の教会物語
終章

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内容説明

初期作品から執筆を中断するまでの主要な小説・エッセイを読み解き、それらを究極的に貫き絡みあう「狂気」と「救済」の主題について緊密に探求する。死や苦しみを人間はどう乗り越えるのかという作者の問いを誠実に見つめた好著。

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